免疫とは?

免疫(めんえき)」は、ウイルスや細菌といった目に見えない病気の原因になる「病原体(びょうげんたい)」から体を守るための機能です。

このウイルス等をやっつけて病気にならないための免疫の強さが「免疫力」です。

この世界は、目に見えないウイルスや細菌だらけなので、もし体に免疫がなければ、すぐに感染して病気になってしまいます。

言葉の通り、疫(病気)から免(まぬが)れ健康を守る防衛システムなのです。

免疫力が高い(強い)と・・・

風邪やインフルエンザなどにかかりにくくなります。

それと、風邪を引いても、治りが早くなります。

他にも、体が疲れにくくなり、ストレスにも強くなります。

反対に、もし免疫力が低い(弱い)と風邪を引きやすく、治りにくく、疲れやすい体になってしまいます。

健康な体でいるために「免疫」は、とても大切なものなのです。

免疫ってどんなものがあるの?

免疫は、大きく3つの段階に分かれます。

免疫の第1段階

第1段階は敵(ウイルスや細菌)が体の中に入ってこようとするのを防ぐものです。

「涙」「くしゃみ」「せき」などで体に入ってこようとする敵を追い出します。

また、体の中に出せなかった場合は、「鼻水」や「唾液(だえき)」「皮膚の皮脂(ひし)」といった殺菌作用のあるもので敵の侵入を防ぎます。

免疫の第2段階(自然免疫)

第2段階は、敵が体内に入ってきてしまったときに戦ってくれる「白血球」という細胞です。

白血球は「免疫細胞」と呼ばれていて、ウイルスなどと戦って倒してくれる細胞の戦闘集団です。

そして、白血球の中でも、入ってきた敵をすぐに見つけて食べたり、壊したりするのが「自然免疫」です。

(自然免疫は生まれながら持っている防御機能です)

この自然免疫が敵を健康から守る第二段階になります。

免疫の第3段階(獲得免疫)

第3段階は、第2段階の「自然免疫」で倒すことができなかった敵を今度は「獲得免疫」が対応します。

獲得免疫は、敵の情報を集めて、倒すための武器(抗体)を作り出して攻撃します。

一度、かかったことがある病気になりにくいのは「獲得免疫」が敵の情報を覚えて、その病気専用の武器(抗体)を作り出すからです。

ワクチンも弱い病原体(インフルエンザなど)の情報を体の中に注入することで獲得免疫が武器を作って、感染しにくくしています。

それと、獲得免疫が敵と戦うときは、発熱などの症状がでるようになっています。

(発熱は免疫細胞が敵と戦っているサインです)

戦う細胞(免疫細胞)の主な種類とは?

NK(ナチュラルキラー)細胞(自然免疫)

NK(ナチュラルキラー)細胞は、体の中に入ってきた敵(ウイルスなど)を真っ先に倒してくれる細胞戦士です。

血管ではなく、リンパ管を通って体の中をパトロールして回っています。

(免疫細胞は血液とリンパ液にのって全身をめぐり敵を倒します)

NK細胞は、侵入してきたウイルスを倒すだけでなく、体の中で生まれた「がん細胞」も倒してくれます。

がん細胞は早く倒さないと、どんどん増えて「がん」を発症してしまいます。

NK細胞が活発に働いてくれると風邪を引きにくくなるだけでなく「がん」などの病気にもかかりにくくなります。

そして、もし風邪を引いたとしても治りが早くなります。

マクロファージ

マクロファージは、白血球の中で最も大きくてアメーバのような形をしています。

体の中に入ってきたウイルスや細菌、古くなった細胞を食べたり(食作用)、自然免疫だけでは倒すことができない場合に「獲得免疫」に応援を要請(抗原提示)します。

他にも「サイトカイン」という情報を伝える物質を分泌して、仲間を集めたりしています。

好中球(こうちゅうきゅう)

好中球は、「顆粒(かりゅう)」という殺菌作用のある成分を持っていて、食べて殺菌することができます。

そして、敵を見つけると食べて、細胞内に取り込み活性酸素を大量に出して自爆します。

顆粒を持つ免疫細胞は「顆粒球(かりゅうきゅう)」と呼ばれ、白血球の50から70%を占めています。

T細胞とB細胞

T細胞とB細胞は、「「自然免疫(マクロファージ、好中球)」で倒せなかった敵を数種類の細胞が協力して敵(ウイルス等)と戦います。

戦い方は

①「ヘルパーT細胞」がマクロファージなどからの応戦要請を受けて、敵の情報をもとに攻撃の指示を出します。

➁「ヘルパーT細胞」の指示で「B細胞」が敵と戦うための武器(抗体)を作り出して、敵を攻撃します。

③「B細胞」が攻撃を始めたら「キラーT細胞」が直接攻撃を開始します。

④「サプレッサーT細胞」と「レギュラトリー細胞」が状況を見て、戦い終了の合図を出します。

一度、病気になると同じ病気になりにくいのは、戦った敵の情報を記憶して「免疫」ができているからです。

※T細胞は「ヘルパー細胞」「キラー細胞」「サプレッサー細胞」「レギュラトリー細胞」と4種類あります。

腸の健康状態で免疫力が大きく変わる?

腸の中には免疫細胞の70%が集まっています。

(腸の中の細菌は1000種類、100兆個も)

腸に多くの免疫細胞が集まっているのは、食べ物から敵が体内に侵入してくる危険性が高いためです。

そして、腸内の免疫力を活性化するために大事なのが「腸内細菌」です。

腸内細菌は3種類あって、「善玉菌(ぜんだまきん)」は腸内環境を整えて免疫力を高めてくれます。

(乳酸菌などが善玉菌になります)

反対に「悪玉菌(あくだまきん)」が増えてしまうと、免疫力が低下してしまいます。

他にも「日和見菌(ひよりみきん)」という、普段は中立で様子を見ているが腸内環境によって善い菌にも、悪い菌にもなります。

理想的な腸内細菌のバランスは「善玉菌が2割」「悪玉菌が1割」「日和見菌が7割」です。

腸内細菌のバランスは食事や生活習慣などによって変化します。

免疫力が上がることで防げる病気とは?

免疫力が下がると「風邪」や「インフルエンザ」以外にも様々な病気にかかりやすくなります。

たた、反対に免疫力が上がることで多くの病気を未然に防ぐこともできます。

例えば・・・

①「がん」

がん細胞は毎日、5000個発生すると言われています。

大量に発生する、がん細胞ですが免疫力が高いと早い段階で排除してくれるようになります。

➁「花粉症やアトピー性皮膚炎」

花粉症やアトピー性皮膚炎、気管支ぜんそくなどはアレルギーによって引き起こされる症状です。

免疫力のバランスを整えることで防いだり、症状が軽くなったりします。

③「高血圧や糖尿病」

生活習慣病ですが、免疫力が高いと炎症を抑えることができて、病気の進行が防ぎやすくなります。

④「胃潰瘍(いかいよう)」

胃潰瘍の主な原因は、ピロリ菌の感染によるものです。

長期間のストレスによって免疫力が低下するとピロリ菌への抵抗が弱くなり、胃粘膜の再生能力も低下してしまいます。

ただ、免疫力が高ければ予防ができるのと、もし胃潰瘍になったとしても治癒も早くなります。

さいごに

免疫力が上がることで、感染症(風邪、インフルエンザ、コロナウイルスなど)に、かかりにくくなるだけでなく、多くの病気を予防することができます。

免疫力を上げる方法は、「ヨーグルト」や「納豆」を食べることで善玉菌を優位にしたり、1日7000歩程度ゆっくりウォーキング(適度な運動)、早寝早起きして十分な睡眠をとる、ストレスを上手に解消するなど生活習慣を整えることです。

もし、少しでも免疫力に不安を感じている場合は、これらのことを日常生活に取り入れてみてください。

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